銀の馬車道 鉱石の道①
先日、日本遺産認定地域の連携と交流事業の一環として、炭鉄港をPRするため、日本遺産認定の先輩である「銀の馬車道 鉱石の道」の、朝来市周辺へ行ってまいりました。
まず、「銀の馬車道」とは?
簡単に言うと…生野銀山と飾磨津(現姫路港)を結ぶ夢の道路!!約49キロを馬車道専用道として、鉱石や資材、物資などを運ぶためにつくられたのです。
では、「鉱石の道」とは??
生野銀山、神子畑鉱山(朝来市)、明延鉱山(養父市)この3か所に中瀬鉱山を加えたエリアの事で、近代化日本の鉱山開発がここから始まったのです!
北海道から飛行機を利用して行く場合、伊丹空港または神戸空港を使います。
私は今回、播但線に乗って銀の馬車道沿いを行きたいと思い、神戸便を使いました!
早速…
神戸空港からポートライナーに乗って景色を眺めていたら、
三ノ宮に着く直前、「はーい、ここチェック!見て!!」という天の声が…??

おー!
右側に「三井」の倉庫、左側に「三菱」の倉庫、その隣りに「住友」の倉庫が、きれいに並んでいる!!あー、これですね、天の声は

炭鉱ゆかりの財閥の大きな倉庫が並ぶ光景は壮観です…!!
姫路から播但線に乗って和田山に向かうまでの時間に、馬車道の発着地点である飾磨津(しかまづ)へ
一部しか見れませんでしたが、レンガ製倉庫や港湾護岸が残っています。
日本遺産の案内板もあります!
周辺を散策すると、風情のある場所や建物が結構見つけられます。
ぷらぷら歩き、大事です

ちょっと天気が良くなかったので、早めに播但線に乗ってのんびり旅~
進むにつれてローカルな景色が見えてきます。竹田駅とか、ステキですよ

和田山駅に到着し、ホテルへ向かおうとしたところ、、
またまた天の声が!「はーい、うしろ、見て!」と…。
振り返ると、赤レンガの倉庫が??
絶対、天の声がないと見ない…

何かわからなかったのですが、とりあえず写真だけ…。
後で確認すると明治時代の「赤レンガの機関庫」だそうです。歴史を感じますね。
近くまで行って見る事ができるようです。
さて翌日は「明延鉱山」へ…。
明治42年に錫鉱が発見され、昭和62年の閉山まで国内90%以上の錫を産出した日本一の錫鉱山!!
採掘された鉱石は比重の違いや浮力を利用して銅、亜鉛、錫、などと種類分けされ、製錬によって金属が取り出されます。そして純度を高めるため精錬され、使うものに加工されます。
錫は、はんだや食器などに使われますよ

こちら、明延鉱山探検坑道の入り口です。
見学には予約とガイドさんが必要です。確認してくださいね。
旧世谷通洞坑の一部を公開しています。
探検坑道の総延長は約650メートルですが、閉山までの坑道総延長は約550キロ!!
ヘルメットを装着して…
足元が悪いとの事で、長靴も貸していただけます。
ここに鉱脈がありますよ~と教えてくれます。
ガイドさんがいないとわからないし、坑道の中で迷子なりそうです

こうやって実際の現場を歩けるのはやっぱりすごい!迫力がある!
坑内には閉山まで使用されていた機械類、圧縮空気を送る鉄パイプなどがそのままの状態で展示されています。
こちらは坑道内の事務所あと。
日本酒を保管している「明壽蔵」として使用されています。
坑道内は温度が一定で光が入らないなど条件がいいので、長期熟成に適しているそう。
飲んでみたいですね~

閉山まで使用されていた「大寿立坑」
鉱山にあまり興味がないな~という方でも、坑道内を歩くだけでドキドキ体験になると思います

現場に行かないと味わえない感覚をぜひ体験してください!!
外に展示されているのは「明神電車」
鉱石運搬だけではなく、鉱山従業員や一般人の通勤電車として明延~神子畑間を運航していました。乗降者数を数えやすくするために乗車料金は1円なので、「1円電車」の愛称で親しまれていたのです。
期間によっては、この1円電車の乗車体験会もありますので、こちらも要チェック

坑道内を歩いた後には、「明延鉱山学習館」の中を見学します。
ここはかつて採鉱課事務所だったそう。
鉱夫の像!
大きな坑内模型もあります。
ガイドさんの説明を聞きながら…(空知の炭鉱と比べて考えます…)
他にも貴重な鉱石の数々、鉱山道具、写真などを展示しています。
坑道の出口にくるとホッとします。
実際に鉱山で働いていたひとたちも、外の光や空気を感じると、おかに出てきた~!という安堵感がするのでしょう。。
時間がゆるせば、第一浴場や協和会館、社宅など、他にも見学ポイント満載です。
次回はゆっくり歩いてみたい!
ここ明延鉱山で採掘された鉱石が運ばれるのが…
東洋一の選鉱場と言われた「神子畑選鉱場」みこばたせんこうじょう
山の斜面にどどーんと大きな建物がありました。現在は巨大な基礎部分と、左側の階段のようなものがインクラインの跡、が残ります。
神子畑選鉱場もかつては鉱山として繁栄していました。
銀と銅を採掘する鉱山として開拓され、生野銀山の支山として幕府の管理下にあった時代も。その後、三菱に払い下げられましたが、大正6年に閉山。。
その後、明延鉱山の鉱石を選鉱する大規模な選鉱場として生まれ変わりました

ろ過装置である、巨大なシックナーも残されています!
すぐ近くで見れるので、迫力すごすぎ!!
イベントの時は、入る事ができたり、ライトアップされたり。
その時は、全国各地からたくさんのひとが集まるそうです

夜中も稼働している様子は、不夜城と呼ばれていたそう。
こちらにも一円電車が置かれています。
インクライン(傾斜を利用してひとや物資を運搬するケーブルカー)の上まで上がれたら面白そうですね!そのような案もでているそうですが、実現には至っていないとか…
敷地にあるフランス人技師の住居跡(ムーセ旧居)は、かつての鉱山事務舎を移築したもので、選鉱場が稼働していた時の模型や写真を見る事ができます。
他にも「MIKOBATA」オリジナルのTシャツやステッカー、トートバックなど、ここでしか買えないグッズがいろいろあります!
少し車を走らせると…
日本に現存する最古の全鋳鉄製の橋があります。
これもぜひ見ておきたい!!
実際に渡る事も可能です

歴史ある建造物がたくさん残っていて見どころありすぎ…。
まずは、明延鉱山と神子畑選鉱場をご案内しました

次回は生野へ~

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