銀の馬車道 鉱石の道②
先月の①に続きまして…(1ヶ月以上経過してしまいましたが)2023年2月20日ブログ記事
本日は生野銀山周辺をご案内したいと思います!
生野銀山は、1542年に銀鉱脈が発見され本格的な採掘が始まったという、とても長い歴史のある鉱山!!
信長、秀吉の直轄時代、家康が「銀山奉行」を設置したなど、佐渡金山、石見銀山と並び徳川幕府の財源的な存在だったそうです。
明治元年には初の官営鉱山となり、フランス人技師のコワニエが着任した事から、目覚ましい近代化を成し遂げました。
明治29年に三菱合資会社に払い下げられ、昭和48年に閉山。
現在は観光坑道として活用し、鉱山の歴史を伝える施設となっています。
さて、そんな鉱山のまちのグルメから…
ランチにいただいた「生野ハヤシライス」
私はオムハヤシをいただきました

なぜ生野の名物に??
生野鉱山でまちが賑わっていた頃、東京から赴任した鉱山職員の社宅から伝わった、都会のモダンな食文化の「ハヤシライス」。これがまちに広まっていったそうです。
子どももおとなも好きそうな、優しい味でした〜!!
ここ、生野銀山、生野のまちは朝来市の和田さんがご案内してくださいました。
空知には何度も来ていただいております!
マネジメントセンター石蔵で配信したオンラインLIVEに出演してくださった事も

金香瀬坑口。コワニエによるフランス式の石組で築造されたアーチ型
かっこいい坑口!
さぁ、観光坑道の内部は…
明延鉱山の坑道とは若干違い、明るい雰囲気が…
歩きやすい~
内部は整備されていてマネキンなどを使って紹介されています。
ここ生野銀山には、超スーパー地下アイドル「銀山ボーイズ」がいます!!
マネキンに名前がついていて、「ギンギラ銀山パラダイス」という歌やYoutube配信などもされています。銀山ボーイズの選抜総選挙とか、様々な企画があり、鉱山のかたいイメージを覆すような、テーマパークのような…若いひとにも楽しめるように考えられているのでしょうね。
※後で調べると…上の画像のマネキンは「NO15の薫くん」のようです

やはり、石炭層とは違い、硬い壁!!
鉱脈、わかりますか??
この底、すごく深いのです…。
スマホでも落としたら、もう諦めるしかありません

鉱脈に沿って、下から上に向かって、岩石を落としながら掘り進む方法をとっています。
こんな看板が目についてしまいます

立坑や巨大な巻き上げ機のドラムを目の前で見る事ができます。
ちなみに…
鉱脈はどのようにしてできるのか??ご存じでしょうか。
岩石のひびや断層などの割れ目に沿って、鉱物を含んだ(鉱液)が入り込み、鉱脈が形成されるのです

こちらは江戸時代の採掘再現ゾーン。
徐々に、手掘りから火薬を使った採鉱に変わっていきます。
夕張の石炭博物館の地下展示も同じように、、マネキン人形を使って、当時の採掘の様子を分かりやすく伝えています。
光が見えてきて、もうすぐおかに出まーす。
はい、出口に着きました~!
採掘した鉱石の種類は70種類以上に及ぶという生野銀山。
銅は直島製錬所へ→10円玉、電子部品やケーブルなどに
亜鉛は秋田製錬所→乾電池、亜鉛メッキなどに
歴史とロマンのあふれる、日本屈指の鉱山ですね…!
敷地内には鉱山資料館、吹屋資料館、生野銀山文化ミュージアム、露天掘り跡などありますので、じっくり見るのは時間がかなり必要です!
レストハウスやお土産コーナーも充実しています。
鉱山見学の後は、まちの様子を見にいきます

早速、見た事のないような石の壁が…。
これは、「カラミ石」といいます。
鉱石を製錬する時にでる不要な岩石(カス)が固まったものを「カラミ」といって、ブロック状に形成したものを「カラミ石」として、塀や階段や土台などに使っていたそうです。
なるほど~!ちょっと色がついていて、アートっぽい石ですね!!
こちらは生野クラブ
明治19年に鉱山経営者の邸宅として建築され、その後、迎賓館として使われていたそうです。
現在はこの建物を活用した事業などで利用できるそうですよ。
いいですね
展示やカフェなど、いろいろ利用できそうです。

瓦屋根の角に…
亀に乗った大黒様?恵比寿様??
縁起良さそうです

元々北海道の屋根に瓦はほとんど見ませんが…、このような瓦は初めて見ました!!
電柱に…
HITACHIのホンジュール??
黒電話の後に出てきたプッシュホンでしょうかね~?
まちなみがステキです!
トロッコ軌道の跡も絶景~

他にもまだまだ、志村喬記念館(旧生野鉱山職員宿舎甲7号)や生野まちづくり工房井筒屋(生野銀山の山師の旧邸)や、この辺りを散策するだけでも一日ほしい!!
翌日は「生野書院」へ…
生野町の歴史がわかる資料館で、明治初年の生野町絵図などを展示。
今回はなんとここで、炭鉄港PR展示やってます!!
生野で…、
この歴史ある建物で…、
炭鉄港のPR展示がやれるなんて…!!
ガラスケースの中には…
夕張石炭の歴史村オープン時に配られた、粉炭で作られた炭鉱マン人形!
上砂川炭鉱の水力採炭の模型、
幌内炭鉱マンの作った立坑、
実際に使っていたキャップライト!!
周りはぐるっと、炭鉄港を紹介するパネル展示
たくさんの地元の方が見入っていました。
誠にありがとうございます

生野書院のすぐ隣りにある生野マインホールでは、「銀の馬車道 鉱石の道」日本遺産5周年を記念するフォーラムが開催されました。
基調講演には、日本遺産といえばこの方!丁野朗さんが!
そして、この地区で日本遺産の活用に取り組んでいる方々がご登壇され、各地の紹介をしてくださいました。
「銀の馬車道 鉱石の道」や私たちが取り組んでいる北海道の「炭鉄港」など、我が国の文化と伝統を語るストーリーの日本遺産を、もっと多くの方に知っていただきたい…

人それぞれの見方、感じ方でいいと思います。
知れば、とっても奥深く、面白く、知識の広がりも生まれます。
まずは、関心を持ってみることからです

日本遺産をもっと輝かせるような活用をしていきたい…。
改めてそう感じた日々でした。。
スポンサーサイト
- [2023/03/25 14:47]
- 炭鉄港−北の近代三都物語 |
- トラックバック(-) |
- コメント(0)
- この記事のURL |
- TOP ▲
- | HOME |