秋田の「小坂鉄道」をご存じでしょうか?? 

江戸時代…秋田の小坂町で発見され開発が始まった「小坂鉱山」

明治17年に払下げを受けた藤田組(後の同和鉱業)が小坂鉱山の経営を本格的に開始し、近代化の波とともに発展していきました。

小坂鉱山は鉱産額日本一となった事もあり、国内における主要鉱山の地位を確立し、
足尾、別子と並び、日本三大銅山とうたわれました

鉱山の発展とともに増大した貨物輸送用として小坂~大館間(22.3キロ)が明治41年に開通したのが【小坂鉄道】
翌年には旅客営業が開始され、東北では北海道連絡の青森駅に次ぐ貨物運搬量だったと言われています。

やがて…
景気の厳しさ、従業員の合理化による減少、
平成元年に小坂製錬株式会社が発足し、資源を残しつつ鉱山の歴史に終止符を打った小坂は、方向を変えました。

平成6年には町内にあった鉱山の全てが閉山し、
町民の足としても活躍していた小坂鉄道も、この年に旅客営業を閉じ…
製錬の貨物運搬は続けられましたが、平成21年に営業廃止となりました…

廃線となった小坂鉄道ですが、鉄道遺産として保存・活用する事になり、線路や設備を修復し、
「小坂鉄道レールパーク」としてよみがえりました

この小坂鉄道の遺産価値表出事業として行われたのが…

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現地フィールドワーク(バスツアー)、
吉岡りじちょーによる、基調講演「どんなストーリーが小坂鉄道で描けるのか?」
パネルディスカッション
茂内駅清掃ワークショップでした。


鉄道ファンにとって、「小坂鉄道ほど魅力的な素材はない」そうなのですが…、
どのようなものがあるの?
何が玄人向けの鉄道遺産なの??
…という鉄道にはまだまだ素人目線の私OLが見た小坂鉄道を、当日の現地フィールドワークの様子から紹介させていただきます


雪の降る中、フィールドワークは始まりました!
線路跡を横目に見ながら…

こちらにある、クルクルしたワイヤーはいったい…??

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「タブレットキャッチャー!!」
タブレットと言えば…
単線区間の運行の管理に必要なもので…、
初めて現物を見た時は、肩掛けのバッグかと思いましたが…
そのタブレットをワイヤーにかけておくものです。
列車を走らせながらここにかけるって、ちょっと想像つかない…!!(YouTubeなどで映像がありました)


こちらの場所には…

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踏切警手小屋があり、この日は小屋の内部も特別に見せて頂きました!

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よく見ると道路には線路が残っていて、大きな手動昇降式遮断機もそのままです。
普通なら撤去されてしまいそう…💦


大館樹海ドーム前に残る、岱野駅

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改軌前のホーム(駅舎は反対側にあったそう)。

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駅の内部には、タブレット閉塞器があったり、昭和63年の時刻表(コピー)も貼ってありました!!


こちらは東岱野駅付近。
鉄道ファンなら知っている??鉄道信号などを製作しているあの「大館製作所」
大館製作所のために作られた駅で、敷地内に立入らせていただきました。

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会社の始業は列車時間に未だにリンクしているそう。


次に向かったのは…

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レールバイクの出発点。
この辺り、とっても景観がいいのです!
小坂鉄道の線路を自分のチカラで進めるレールバイクに乗車してみたい!!
※冬期はやってません


四十八滝温泉から徒歩で小雪沢駅へ向かう一行…

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小雪沢駅は、昭和37年まで、電化区間と非電化区間の結節点として中継基地であったそうです。

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ここは昭和28年にボストンマラソンで優勝した山田敬蔵さんをモデルにした映画「心臓破りの丘」のロケ地としても使われたそうです。

軽便鉄道規格路線時代には、この駅で電気機関車と蒸気機関車の付け替えを行っていたそうです。

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雪の中を堀りだしてみると、違うサイズのレールを溶接したものがある!!
レールバイクのコース途中に草生したかつての低いホームもることができます


新沢駅。

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保線倉庫が残ってますが、中に入るのはちょっと危険

少しバスを走らせると…
小坂の町の入ってきました!!

降車していませんが、バスの中からかつての小坂鉱山事務所を見れました

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小坂鉱山の全盛時代の生きた文化遺産、明治38年に建設された小坂鉱山事務所。
平成9年まで現役事務所として利用されていました。
玄関ホールのらせん階段をはじめ建築的にも大変高く評価されているそうで、次回は内部見学をぜひしたいです!!


昼食は、鉱山の鉱夫が好んで食べていた?!「かつラーメン」

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奈良岡屋さんで頂きました

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さすがに、ボリュームたっぷり…

さっぱり系の醤油ラーメンに、卵でとじたぶ厚いカツがドーンとのっています!!
とても美味しいのですが、食べても食べてもなかなか減りません…
お腹いっぱいになりました。
ごちそうさまでした
これで午後の部もいけそうです

いよいよやってきました!!

「小坂駅」

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明治からの駅舎が現存しています。

現在は、レール遊びの複合施設「小坂鉄道レールパーク」となっています
※冬期休業中ですがこの日は特別に見せていただきました。

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硬券が入場券です!
懐かしいですね。切符をきる「パチン」という音がいい

観光トロッコ、レールバイク、ディーゼル機関車運転体験ができ、
寝台特急あけぼのとして使用されていた車両が、「宿泊施設ブルートレインあけぼの」として置かれ、宿泊もできるそう!!

機関車庫には、ディーゼル機関車、ラッセル車(動かせるものとして日本には4台しかないそう)など、様々な鉄道関連の展示があります!

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わ!!
木造の貨車!!
北海道では貨物車は鉄が一般的ですよね?!

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木造って、建物にしても何にしても、昭和を感じる懐かしい優しい雰囲気でいいですね‥

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資料展示室もありましたよ!!

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鉱山鉄道としての歴史がよくわかります。
きっと鉄道ファンだけじゃなく、大人も子どもも楽しめる場所です
※ぜひ営業期間中に…!

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ここで参加者の皆さんと記念撮影


そして、次に向かうのが、
「昭和の鉄道システムがそっくり残る茂内駅
(ここは鉄ちゃんの聖地だ!と、どなたか仰ってましたが

線路を辿って歩いて進んでいくと、その先には…

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第4号橋梁(大川目鉄橋)

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小坂鉄道のもっとも高い鉄橋で、
高架形連動機のワイヤー付の鉄橋というのは、日本でここだけ??のようです

こんな風に、高架形連動機のワイヤーが線路に沿って残っているんです。
見た事のない風景…!!

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普通は地面に埋め込まれているのですが、雪の多い東北や北海道ではこのように地上にあるそうです。

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茂内駅には、
腕木式信号機(構内信号)、高架形連動機、信号用テコ、改軌道前のホーム、蒸気時代の水タンク、電気時代の変電所、タブレットキャッチャー、閉塞器など、昭和の鉄道システムが多く残っているのです

閉塞器の使い方を実践!!

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「こっちが大館行、こっちが小坂行、チンチンとなる方と、ポンポンと違う音が鳴って、ここから玉がでてきて…」
と教えてくれるのですが、う~ん…難しい…。

翌日はこの茂内駅の清掃があります!!


ひと通り、小坂鉄道に残る遺産を見学しました
冬のせいもありますが、手つかずの、自然のままの姿で残っているものが本当に多かったように思います。

この小坂鉄道を活用し、鉄道がわかる人だけではなく、この魅力を一般の方にどう伝えていくか…という事も考えていかなければ…。


見学会の後は、シンポジウムが行われました。

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吉岡りじちょーによる基調講演では、
空知の産炭地域で炭鉱遺産の活用保存を取り組んでいる例など出して、小坂鉄道の秘めた潜在力をアピール。
少数の好き者と大多数の普通の人との間の、微妙な立ち位置を探る新たな方策の必要性を考えました。

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その後、産業遺産写真家でJヘリテージ戦略企画室長の前畑温子さん、
大館・小坂鉄道レールバイク理事長の小棚木政之さん、
炭鉱の記憶推進事業団事務局長の北口(OL)による、パネルディスカッションを行いました。

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詳しくはこちらを ⇒ 大館・小坂鉄道レールバイクHP

参加者の人数は多くなかったのですが、その分、本気で小坂鉄道の今後を考える方たちばかりで、ツアー中やこの後の懇親会などで、アツいお話を伺う事も出来ました。


翌日は「茂内駅清掃ワークショップ」

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駅舎内はキレイになりましたよ

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鉄道遺産にしても、炭鉱遺産にしても、
残せるものなら、残っていたらいいのでは??
一般受けしないのなら観光にならないのでは??
もっとこうやるべきなのでは??
など、いろいろなご意見、ご感想もあるかと思います。

でも、まずは、動く!!事が必要なのでしょうね。
人任せにしないで、やり出さなければ始まりません…
初めは共感する方が少なくても、続けていけばきっと周りも見方が変わって、気づきがでてくるのだろうと思います。

「小坂鉄道には、ここいしかないもの」が、いろいろありました。
私は鉄道好き…という訳ではないので、わからない事が多かったのですが、
これは地域の歴史として、財産として、後世に伝えていくべきものだ、という事はよくわかりました

今後、小坂鉄道がどのように活用されていくのか、しっかり見守りたいと思いました
そして、次は夏の季節に…
レールバイクに乗ったり、あけぼのに泊まったり、
小坂鉱山ゆかりの建物やまちをふらふらしてみたいです

現地の皆さま、大変お世話になりました



おまけ…

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この駅弁を食べるべき!!と聞いたので…

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「比内地鶏の鶏めしの駅弁」食べました
駅弁の大会で、いつも上位の人気だそうなのですが…

地元の食材に、たくさんの鶏肉。味付けもほんとにほんとに、美味しかったです
大館駅に行ったら、ぜひ食べてみてくださいね!!


(OLでした)

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