山本作兵衛の記録画が世界記憶遺産に 

福岡県筑豊の炭鉱絵師、山本作兵衛の作品が、ユネスコの「世界記憶遺産」に登録されました。
世界遺産といえば、文化遺産(法隆寺、原爆ドームなど)と自然遺産(屋久島、知床など)はよく知られていますが、記憶遺産もあったんだと思われた方も多かったのではないでしょうか
世界的には、ベートーヴェンの交響曲第9番やアンネの日記、フランスの人権宣言など名だたる歴史的文書・草稿が登録されています。
今回山本作兵衛の作品群は日本初の登録で、これらの世界的な記録と肩を並べたことになります
日本政府はこれまでに「鳥獣戯画」や「源氏物語絵巻」を候補に挙げていたそうですが、これとは別に福岡県田川市と福岡県立大学が山本作兵衛の作品を登録申請し、このたびの快挙となりました
当初田川市は、旧三井田川鉱業所伊田坑の立坑櫓などの世界遺産登録を目指し、申請する際の参考資料としてこの作兵衛の作品をつけました。残念ながら世界遺産の選考には漏れましたが、代わりに海外の専門家の目に止まったのがこの作品だったのだそうです。
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50年炭坑夫として働いた山本作兵衛、「孫たちにヤマの生活やヤマの作業や人生を書き残しておこうと思いたち」、昭和33年から炭鉱の絵を描き始めました。小さい頃から絵心はあったそうですが、「文章で書くのが手っ取り早いが、年数がたつと読みもせず掃除のときに捨てられるかもしれず、絵であればちょっと見ただけでわかるので絵に描いておくことにした」という作兵衛、坑内の労働の様子や生活、縁起、流行歌、騒動などの絵を600枚以上も描き、一つ一つに解説文もつけて後世に残しました
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この原画のうち36点は田川市石炭・歴史博物館で展示されています。
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おととし目黒区美術館の『‘文化’資源としての<炭鉱>展』で作兵衛の作品は大きく紹介されました。
当センターのライブラリには、田川市石炭・歴史博物館が発行した記録集「炭坑の語り部 山本作兵衛の世界 584の物語」と作兵衛の歌や語りのCD「作兵衛絶唱」を所蔵しています。
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いずれも貸出しはできませんが、センターでご覧いただいたりお聴きいただくことができます。
大変貴重なものですので、ぜひこの機会にご来館ください

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コメント

九州での予定が着々と…

3日間、炭鉱に浸れそうですね。
私も原画を見てみたいです~。
西日本新聞のネットを見ると、作兵衛さんから原画を譲り受けたという方の写真が載っていましたが、画用紙いっぱいに描かれた絵からはその人が言うとおり「石炭のにおいがし」そうです。
ぜひ感想を聞かせてくださいね。
  • [2011/05/27 16:40]
  • URL |
  • にこつぶ(炭鉱の記憶推進事業団)
  • [ 編集 ]
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来月の九州の最終日、帰りの便までの時間をどうやって潰そうか迷ってましたが、調べてみると福岡空港から50キロくらいみたいなんで田川まで足延ばすことにしました!
炭鉱資料館も寄ってみることにしました!

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